医用画像のモダリティ分類
近年、医用画像検索は計算機診断支援システムや医学生の臨床研修等の活躍が大きく期待されている。
例えば、診断したい医用画像があって、アノテーションした医用画像データベースに検索し、類似している画像を医者先生に提示する。
そして、医者先生はそのメタデータがついている類似画像の情報に基づいてより正確な診断を行うことができる。
医用画像検索分野におけるモダリティ情報(CT, PET, XR等)は検索精度に影響するファクターの一つである。
現在、公開されている医用画像検索サイト(Goldminer, Yottalook)において、まず入力画像をモダリティごとに分類し、
その分類したモダリティ画像から検索を行う。
しかし、従来のモダリティ分類手法は、医用画像についているテキスト情報のみで、入力画像のモダリティを判定しており、
モダリティ分類精度が非常に低いという問題点がある。
一方、一般画像検索分野において、視覚的な特徴を盛んに使われており、良い検索結果が得られている。
そこで、本研究では医用画像から視覚的な特徴を抽出し、テキスト特徴と共に画像を表現する。
各特徴はスケールや次元数が異なるため、トレーニング画像の平均距離を用いて各特徴を正規化する。
正規化された特徴をSVM分類器を用いてモダリティ分類を行う。モダリティ分類を用いて医用画像検索の概念図は図1を示す。
図2には、視覚的特長とテキスト特徴との融合によるモダリテイ分類の概念図を示す。
本提案手法は2010年ImageCLEFの医用画像検索のモダリティ分類コンテストを参加し、2位の成績であった。
図1 モダリテイ分類を用いて画像検索概念図
図2 視覚的とテキスト特徴の融合によるモダリテイの分類
関連研究発表:
(1) Xian-Hua Han, Yen-Wei Chen: “ImageCLEF 2010 Modality Classification in Medical Image Retrieval: Multiple feature fusion with normalized kernel function”, ImageCLEF, Cross Language Image Retrieval Workshop (ImageCLEF 2010), Medical Retrieval, Padua, Italy, September 2010.
(2) Xian-Hua Han, Yen-Wei Chen: “Joint Kernel Equal Integration of Visual Features and Textual Terms for Biomedical Imaging Modality”, IEICE Technique Report, Vol.111, No.47, pp.51-56 (2011-5)