自動シーン認識
画像から色などの情報を画像処理によって抽出し、その情報から画像の特徴を学習する。
そして学習結果を基に、画像の種類を自動認識する。
本研究では、デジタルカメラにおける自動風景認識機能への応用を目的として当研究を進めた。
どのような撮影風景かを自動で認識し、適切な撮影モードへ自動切り替えをすることで、
誰でも簡単に美しい撮影を行うことが可能となる。
その概念図を図1に示す。
従来の手法では色情報のみを用いて認識を行っていたために色特徴が類似している画像の識別が困難で、
誤認識してしまうという問題点があった。
そこで本研究では形状情報も用い、
誤認識しやすい風景を一まとめにして大まかに認識してからまとめた風景内で細かく認識を行う手法(図2)を提案することで、
画像認識率の向上を行った(図3)。
今後は、ユーザの手持ち画像のシーンを認識できるような自動認識システムを作成する。
そのシステムには認識結果に対するユーザからのフィードバックを取り入れられるようにし、より精度の高い認識を行う。
本研究は、(株)オムロンとの共同研究である。
図1自動シーン認識の概念図
図2 提案法の流れ
図3 シーン認識結果
関連研究発表:
1. 菊谷,岡本,韓,阮,陳:”グローバル特徴とローカル特徴との融合によるオートシーンセレクト”, 平成20年電気関係学会関西連合大会 (2009-11).
2. 菊谷,岡本,韓,阮,陳:”複数特徴量の融合および階層的分類法によるシーン認識,” 信学技報,Vol.10, No.27, pp.175-180 (2010-5).
3. Yae Kikutani, Atsushi Okamoto, Xian-Hua Han, Xiang Ruan and Yen-Wei Chen: “Hierarchical Classifier with Multiple Feature Weighted Fusion for Scene Recognition,” Proc. of SEDM, Chengdu, China, pp.648-652 (2010-6).