高速・高精度な小顔画像の自動生成
顔画像の美顔補正技術の1つである小顔化機能に注目し、カメラで撮影された顔画像から小顔画像を生成する研究を行っている。
いつでも気軽に利用できるカメラ付き携帯電話にこの機能を搭載することを目的として、企業と共同で研究を行っている。
この目的を達成するためには、撮影された顔画像から高速に高精度な小顔画像を自動生成する必要がある。
従来の小顔変形手法は、非常に滑らかで自然な変形が可能だが、変形に必要な情報が多く、
処理時間が非常に長くなるといった問題があった。
本研究では、従来の精度を保ったまま、図1のように少ない情報で効率的に処理を行うことで、
図2のように処理時間を大幅に削減する手法を提案した。
従来手法では顔の輪郭上の沢山の点と、それらの点の移動先である目標点も必要なのに対し、
提案手法ではこめかみと顎下の計2点の位置情報を取得するだけで図3のように小顔化が可能になる。
本研究は、(株)オムロンとの共同研究である。
図1:原理図
図2:結果(画像サイズと処理時間の関係)
図3:結果(小顔化)
関連研究発表:
1. 大村,瀬尾,陳,青木:”Adaptive Table法を用いた高速なB-spline変換による小顔の自動生成,” 信学技報,Vol.10, No.27, pp.7-12 (2010-5).
2. 大村,瀬尾,陳,青木,“Adaptive Table法を用いた高速なB-spline変換による小顔の自動生成,” 顔学会誌, No.1, Vol.10, O1-02, pp.109 (2010-11).
3. 大村瑞穂,瀬尾昌孝,陳延偉,青木博松:“Adaptive Table 法を用いた高速な B-spline 変換による小顔の自動生成,”画像ラボ, Vol.22, No.2, pp.16-22 (2011-2).
4. 国際特許(国際出願番号:JP/2011/058401), 2011