回転不変位相限定相関法ベースの位置合わせを用いた超解像技術
我々が研究している手法は、マルチフレーム超解像と呼ばれる複数枚の画像を用いる手法である。 従来から位置合わせを用いたマルチフレーム手法について広く研究されているが、 それらの手法は、平行移動パラメータのみの推定が可能で、回転パラメータを推定することができない、 または微小量の回転パラメータのみしか推定できないというのが現状である。 これらを解決するため、本研究では回転不変位相限定相関法と呼ばれる回転パラメータを正確に推定できる手法を用いて位置合わせを行うことで 回転にロバストなマルチフレーム超解像技術を提案し、回転パラメータの推定精度が誤差なしで推定できるレベルまで実現した。 図1に本提案手法の概念図を示す。 さらに、この高精度な回転パラメータ推定法をIBP(Iterative Back Projection)法に適用することで、 より高精度な高解像度画像を生成することに成功した。本研究における実験の結果を図2に示す。 従来法に比べて、より鮮明な画像が得られているのがわかる。
図1. 提案手法の概念図
図2. 実験結果
関連研究発表:
1.谷口和輝,韓先花,大橋基範,笹谷聡,岩本祐太郎,陳延偉,”RIPOCを用いた回転を考慮した位置合わせと超解像処理”,電気学会全国大会(2011-3)
2.谷口和輝,韓先花,大橋基範,笹谷聡,岩本祐太郎,陳延偉,”回転不変位相限定相関法の超解像技術への応用,” メディア工学研究会, 2011.6 (発表予定)